みなさんの声/みまもり体験談
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●Vol.10 日本文化とみまもりほっとライン
iポットで富山のお母さまを見守る本江正茂さんは、宮城大学で建築と情報技術との関係を研究されています。
2003年秋、本江さんはフランスのモンペリエで開催された国際デザインワークショップに参加されました。
各国のiポットに対する反応など、興味深いお話をリポートしていただきました。
2004年5月

フランス モンペリエにて

東京大学助手を経て、現在、宮城大学事業構想学部デザイン情報学科専任講師。
モンペリエは中世の時代から薬草で知られ、今も多くの病院が並ぶ医療都市です。
その「ケアの街」で行なわれたワークショップで、情報技術のデザインが日々の暮らしといかに関わるかについて講演する機会がありました。

その中で、デザインを学ぶ世界各国の学生たちにむけて、優れたヒューマン・インターフェイスをもった遠隔コミュニケーション・システムのデザインの事例として「みまもりほっとライン」を紹介しました。

母を見守る実体験を踏まえ、日本的で微妙な距離感を説明する本江さん(写真左隅)。
デリケートで繊細な情報デザイン
見た目はただのポットで特殊な操作がないこと、携帯電話のシステムなので設置工事が不要なこと、有事の異常を監視するのでなく日常の無事を見守るという姿勢、うっとうしくもなくよそよそしくもないメールの距離感……

「みまもりほっとライン」の持つ微妙なニュアンスをうまく伝えられるかとても心配していたのですが、それは杞憂でした。
他にもいろいろな事例をあげたのですが、講演のあとで質問されたり話題にされたりしたのは「みまもり」のことばかりでした。
 
「デリケートで繊細で、とても日本的だ」という評価が多くありました。
特に、ポットでお茶を入れるタイミングを利用していることが日本的に感じられたようです。茶道との関係を質問されたりもしました。

親を思う気持ちは世界共通
デザイナーの卵たちですから、おもしろいものを見ると新しいアイディアが次々湧いてきます。

 「フランス人なら、i-ワインでしょ」
 「料理好きな私の母には、i-オーブンがいいわね」
 「ヘビースモーカーには、i-パイプ。タバコが吸えるくらい元気」
 「砂漠の遊牧民には、i-ラクダ。ん?圏外か(笑)」

遠くの田舎に暮らす親と、それを気遣う都会の子どもたち、という関係は、どの国にも共通のものです。先の例は冗談半分だとしても、世界にはそれぞれの文化にふさわしい「みまもり」のかたちがあるに違いありません。

我々の場合、それは毎日のお茶とともにある。

茶の葉の茎の部分がティーカップの中で立つようにして浮いている状態は、日本では幸運の兆しだとされています……と、ぎこちなく説明しながら、「みまもりほっとライン」は日本の文化にしっくりとおさまっているんだなと、あらためて感じていました。
(文:本江正茂 写真:堀口徹)
 
>>>建築文化 (2001年4月号)に掲載された本江正茂氏のエッセイ
『みまもりほっとライン』 http://www.myu.ac.jp/~motoe/text/mimamori.html
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